台湾の個性的な独立書店3選(台北編)

台湾の本屋さんと言えば誠品書店が有名です。オシャレなインテリアに可愛らしい雑貨も取り扱う誠品書店。日本でもガイドブックに掲載されることが多いので、訪れた方も多いでしょう。

今回取り上げるのはそんな大きな店舗でオシャレな書店とは逆で、大手資本に属さずに小さいながらも特色ある品揃えの「独立書店」です。「独立書店」とは台湾独立運動とは関係なく、あくまで大手資本から独立した経営をしている店という意味です。

今回は台北の独立書店をご紹介します。参考までに独立書店を紹介した本の日本出版プロジェクトがあります。2018年9月18日までクラウドファンディングをしているので、もっと独立書店を知りたい方は協力してくださいね。

台灣ê店

「台灣ê店」は台湾語由来の店名で、「台湾の店」という意味です。原住民文化、台湾の動植物の生態、台湾語辞典など、台湾アイデンティティーを感じる店です。書籍の他にも台独を意識したTシャツなどのグッズをたくさん扱っています。

店主の吳成三氏によると、1993年にオープンしたときから、単なる独立書店ではなく台湾の資料庫となり、台湾社会と共に歩むことを目標にしているそうです。

台灣ê店
台北市新生南路三段76巷6號1樓

 

唐山書店

台湾大学人類学部、政治大学政策大学院を卒業した陳隆昊氏が1982年に設立しました。人文・社会学関係の書籍が多い書店です。設立した80年代は戒厳令下で出版物が規制されていました。禁書とされている書籍やマイナーで入手困難な書籍を扱っていたため、学者や活動家のよりどころとなったそうです。

唐山書店
台北市大安區羅斯福路三段333巷9號地下室

南天書局

1976年に魏德文氏が設立した書店です。魏德文氏は元々薬剤師をしていましたが、知識を提供するような仕事をしたいと考えて始めた書店です。

「人脈も資金もないのであれば、自分の能力を頼りにする」「人類にとって文化や歴史は蓄積で成り立つ」「本をたくさん読めば知識が豊富な人になる。しかしどんな本を読むかが問題だ」。魏德文氏の言葉です。この言葉からも魏德文氏の信念が感じられます。

扱っている書籍は台湾史、客家研究、原住民研究など、幅広い学術書籍をになります。

南天書局
台北市大安區羅斯福路三段283巷14弄14號1樓

 

おわりに

いかがでしたか?

ちなみに香港で禁書扱いされている共産党批判の書籍を取り扱い、2015年に中国政府が関係者を拘束して閉店に追い込まれた「銅鑼湾書店」も独立書店のひとつです(銅鑼湾書店事件)。台湾進出も噂されていましたが、今年8月12日のSouth China Morning Post紙によると、中国当局から投資家に警告が発せられたために白紙になったそうです。

多様な価値観がある台湾だからこそ、特色ある独立書店がたくさんできるのでしょうね。

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